こうした社員の苦境をよそに、経営陣は多額の報酬を受け取っている。有価証券報告書によると、カサノバ社長は14年中の報酬は1億700万円、3月25日に退職した原田泳幸前会長は、報酬分と退職慰労金を合わせ3億3900万円を受け取る。15年は、カサノバ社長が半年間で20%の報酬をカットするが、それでも半年分だけで4000万円を受け取れる。カサノバ社長は「取締役会で決まった、現時点での責任の取り方だ」と述べるにとどめた。小川教授は「経営陣のオーナーシップ(当事者意識)がないのが、マックの最大の問題点」と指摘する。(山口暢彦)