同社の小型無人飛行機は最高性能が高度5700メートル、航続距離2500キロ、時速200キロ。すべての最高性能を同時に備えることは難しく、顧客の要望に応じて、それぞれの性能を組み合わせている。
製造ペースは年間60~70機。ガソリンエンジンを搭載した機体の値段はおおむね1000万~3000万円程度で、使用目的によって異なる装置を搭載する。
観測時の写真は、事前に設定した経度や緯度をもとに自動で撮影する。これに対して今年4月、飛行中に撮影した画像を人工衛星を通じて2秒に1コマのペースで電送できる装置を実用化。画像を見ながらシャッターを押すこともできるという。
また、離着陸には滑走路が必要だったが、カタパルトを用いれば8メートルの滑走で離陸でき、帰還時もパラシュートとエンジン推進の組み合わせでほぼピンポイントに着陸可能となった。
◆津波監視の活用視野
創業当初は電子ビーム関連機器の保守業務が中心だった。その後、田辺代表取締役の飛行機好きが高じ、ラジコン飛行機の輸入業を経て02年ごろからは小型無人飛行機を取り扱い始めた。
04年には磁場観測のために南極上空での飛行に成功。その後、噴火活動が続いて有人機の飛行が難しい霧島山・新燃岳(宮崎、鹿児島県)や小笠原諸島(東京都)の西之島上空などでの観測飛行にも役立った。
現在、地震直後の津波監視への活用を視野に入れており、6~7月には福島県内で岩手、宮城、福島3県の防災担当者らを対象にデモンストレーションを行う予定だ。(小野晋史)
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【会社概要】フジ・インバック
▽本社=横浜市磯子区東町6の18 ((電)045・755・2261)
▽創業=1979年
▽資本金=9800万円
▽従業員数=25人
▽事業内容=小型無人飛行機や電子ビーム装置、真空関連製品や馬術機器の開発や製造など