ビール大手4社の平成27年1~3月期連結決算が8日出そろった。営業利益は、海外でウイスキー事業が伸びたサントリーホールディングス(HD)が四半期としての最高益を更新した。これに対し、昨年の消費税増税前に国内で駆け込み需要が膨らんだ反動により、キリンHD、アサヒグループHDの2社は2けた減益、サッポロHDは営業赤字となり、明暗が分かれた。
売上高も、サントリーが過去最高となる一方で、3社は減収だった。最終利益は、海外での大型買収に伴う税負担増でサントリーが減益となる一方、特別利益の計上などでアサヒグループが最高益を更新し、不動産売却益などでサッポロは16年の四半期決算開示以来、1~3月期として初めて最終黒字を確保した。
27年12月期の業績見通しは国内販売の回復などで4社とも営業増益を見込む。