□日本サイトM&A協会代表理事・和家智也
ウェブサイト買収の際に、どのような点に気を付けて選定すればよいのだろうか。また、どんな質問をウェブサイトオーナーにし、何を基準に買収可否の判断をすればよいのだろうか。買収において、絶対に成功するということはない。ただ、少なくとも確認すべき4つのポイントがある。
それは、(1)売り上げの裏付けがしっかりできるか(2)広告主や既存客、仕入れ先などの取引先をそのまま引き継げるか(3)他のウェブサイトにはない独自性やビジネスモデルが内在しているか(4)コンテンツ中心のウェブサイト作りができているか-である。間違っても、グーグルの検索エンジンで上位表示されているという理由だけで良いサイトと思い込み、飛びついてはいけない。
売り上げがあるウェブサイトなら、その収益モデルと売り上げの内訳を確認しよう。ネットショップであれば、仕入れた商品を消費者に販売するというシンプルな物販モデルである。
しかし、広告掲載モデルやコンサルティング付帯モデルの場合は、月次売り上げの大きな変動や、他の事業と関連しての売り上げ、情報やノウハウの運営者付随などで、引き継ぎがうまくできないことがある。買収後も売り上げを維持できるのか、取引先との関係性を継続できるのかを売り手に確認すると同時に、買い手は綿密なシミュレーションが必要になる。