【浜松物語 「やらまいか」精神を訪ねて】(12)物流コスト、無駄取り実践 (1/2ページ)

2015.5.19 05:00

 □大須賀正孝ハマキョウレックス会長(1)

 --2014年10~12月期に、新規物流センターを10件受託した

 「アパレルから食品、コンビニエンスストアや100円ショップまで引き合いがあるが、医薬品や医療機器が伸びている。食品は(商品の取扱量が)比較的安定しているが、アパレルは季節による波が大きい。取扱量が最大5倍も変動するので、波動に対する(物流コントロールの)仕組みをいかに整えるかがポイントだ」

 --3PL(サード・パーティー・ロジスティクス、第三者物流)のパイオニア的存在だ

 「3PLは、お客さまに代わって物流センターの運営や配送を引き受ける、つまり物流が流通の仕事の一部を肩代わりすることだから『物流通業』だと私は言っている。詰まった部分を取り除くという意味で、下水道工事屋さんと同じ。無駄を徹底的に排除して(物流通の)『流れ』を良くするアイデアを出すことが3PLの役割だ」

 --機械やシステムだけに頼るのではなく、人の可能性に注目して物流コストを削減するところに強みがある

 「うちのコスト競争力が高いのは、ハイテクな機械を導入して合理化を進めているからだと思われているが、そうではない。機械では能力をオーバーしたら対応できないし、処理量やスピードが機械の性能で決まってしまう。その意味で自動倉庫も補完的な存在だ」

 --ベテランのパートから新人まで全員が毎日交代で現場リーダーを務める「日替わり班長」制度や、パートを含む全社員が1日50円のコストダウンを実践する運動などで、無駄取りを実践している

 「物流センターは女性の多い職場で、現場を仕切る『お局』の顔色をうかがって仕事をするようになりがちだ。これではお局の実力以上に、現場スタッフの力が伸びなくなる。全員がリーダーを務めるルールにすれば、全員が頑張るようになる」

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