スマホを活用した新システムを説明する東元電機の劉会長【拡大】
□三協(TECO JAPAN)
台湾の総合電機メーカー、東元(TECO)グループの日本法人である三協(TECO JAPAN)は8月をめどに、スマートフォンを活用して産業用モーターの稼働状況を遠隔管理するサービスを本格導入する。リアルタイムな温度情報などを画面上で確認でき、異常が発生した場合は迅速な対策を講じることができる点が特徴。国内では産業用モーターに対し、高い省エネ性を求めたトップランナー規制が施行されたのを機に、三協の親会社である東元電機はモーターの販売で対日攻勢を強めている。世界初のサービスによる高付加価値戦略を武器に事業を有利に進めていく計画だ。
産業用モーターの分野では欧米を中心に、地球温暖化対策の一環として効率化が進んでいる。日本でも4月から国際的省エネ基準「IE3」を適用。東元グループは高効率モーターをグローバルベースで販売しており、その実績を踏まえ日本市場の開拓に力を入れている。
今回のサービスはモーターとセットで提供するもので、システムはワイヤレスネットワークなどによって構成。遠方からモーターの電圧、電流、温度、振動といった各種情報を随時入手することが可能だ。また、使用電力の統計情報も取れ、節電にも役立てることができる。モーターに異常が発生した場合には警報を発し、考えられるいくつかの原因を提示する。