マンション、建て替えブームの兆し 差別化図るデベロッパー、国も後押し (4/5ページ)

2015.6.8 06:32

旭化成不動産レジデンスの「アトラス調布」では、市道がコミュニティ道路に生まれ変わった=東京都調布市

旭化成不動産レジデンスの「アトラス調布」では、市道がコミュニティ道路に生まれ変わった=東京都調布市【拡大】

  • マンションの設計・施工から施設の節電対応、管理など、長谷工グループの連携を強化した「ブランシエラ千林大宮」=大阪市旭区

 一方、国の政策面の後押しも期待できそうだ。国土交通省は耐震化推進の立場から、マンション建て替え法で対応しきれなかった団地の“再生”に向けた議論を進めている。

 同省の「住宅団地の再生のあり方に関する検討会」は3月中旬、団地の建て替えについて、「建て替え決議の決議要件(各棟で3分の2以上の賛成)がネックになる場合がある」「郊外では1000戸規模の団地が多数あり、沿線の供給量からみても、すべてマンションにすることは不可能」などの課題を指摘。今後、団地の建て替えを円滑に進めるための事業制度を検討する。国の法整備などの支援が本格化すれば、建て替え需要が一気に広がる可能性がある。

 ただ、建て替えを取り巻く環境は明るいばかりではない。ここ数年の建設コスト高騰や住民の高齢化など、「マンションの管理組合が二の足を踏むケースもある」(大手デベロッパー担当者)。各社とも、新たに売り出す分譲住戸の販売力強化や新築マンションにおける管理運営、建て替えに伴う住民の仮移転先探しなど、総合的なサポート力を磨き、建て替えブーム到来に備えている。(鈴木正行)

【用語解説】改正マンション建て替え円滑化法

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