日本郵政グループのゆうちょ銀行が個人向け資産運用事業に参入することが11日、分かった。三井住友信託銀行、野村ホールディングスと共同出資で新会社を設立する方向で検討中。リスクの低い投資信託などを開発し、全国2万4千局の郵便局ネットワークで、資産運用に不慣れな顧客向けに販売する見通し。
郵政グループが民間銀行や証券大手と共同出資会社を設立するのは初めて。今秋の株式上場を前に、民業圧迫と郵政グループの業務拡大を批判してきた民間銀行との対立構図に一石を投じることになりそうだ。
新会社は平成28年の設立を予定。出資比率は、郵政グループが約5割、三井住友信託が約3割、野村が約2割を軸に調整している。
郵便局ではすでに投信会社の商品などを販売しているが、新会社では、三井住友信託や野村グループのノウハウを活用。郵便局の顧客ニーズに合わせ、よりリスクが低く安心して運用できる投信を商品化する。
郵政グループは今秋、日本郵政、ゆうちょ銀、かんぽ生命保険の3社が同時に上場する計画。ゆうちょ銀は貯金限度額が1000万円に制限されており、自民党で限度額引き上げの是非が議論されている。しかし、民業圧迫の声は根強く先行きは不透明だ。
ゆうちょ銀は貯金に近い感覚で資産運用できる商品を提供することで、顧客の囲い込みを狙う。また、上場後の成長戦略を明確にすることで投資家を呼び込みたい考えだ。