【ハザードマップ】トラベルヴォイスアンドネット サービス好評も採算割れ続く (1/3ページ)

2015.6.11 05:00

 日本人留学生や海外出張のビジネスマン向けに携帯電話の販売・レンタルを行っていたトラベルヴォイスアンドネット(トラベルV&N)が4月23日、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。負債総額は2億3400万円。国内で海外の携帯電話を契約し、現地並みの料金で利用できるサービスを展開したが、採算の確保に苦しみ続け、資金繰りに行き詰まった。

 同社は、海外旅行者向けに国際電話通信サービスを提供していた大手旅行代理店のグループ会社の通信部門を分離し、当時の営業開発部長が経営陣による自社買収(MBO)を実施して2004年2月に設立。営業基盤を引き継ぎ、約300社の旅行代理店と約480校の大学と提携して事業を始めた。

 世界38カ国の携帯電話会社と法人契約をした上で、海外渡航者に携帯電話を販売、レンタルする「クリッカモバイルサービス」を展開。長期渡航者向けに日本円で国際電話料金を精算できるサービスや、短期渡航者向けに国際電話専用のプリペイドカードも提供し、使い勝手の良さから重宝がられ、サービスは好評だった。円高も背景に海外渡航者は増え続け、この流れに乗って07年12月期は4億8000万円の売上高を確保した。

 だが、留学シーズンの3、4月や修学旅行シーズンの8~10月以外は売り上げが極端に落ち込む課題を克服できず、採算ベースには届かなかった。繁忙期はアルバイトの採用で対応したものの、設立から07年12月期まで4期連続の赤字となり、累積欠損は約5000万円に膨らんだ。

 09年5月に米国で新型の鳥インフルエンザが流行すると海外渡航者が減少。さらに取引先の米携帯電話会社が倒産し、09年12月期の売上高は2億4000万円に落ち込んだ。

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