【和歌山発　輝く】山本進重郎商店　プレカット材で業績好転、銭湯事業にも挑戦 (3/4ページ)

【会社概要】山本進重郎商店

　▽本社＝和歌山市西浜１６６０－１８０

　▽設立＝１９２２年

　▽資本金＝４２００万円

　▽従業員＝２０８人

　▽売上高＝３８億６７００万円

　▽事業内容＝木材製品販売、プレカット加工、スーパー銭湯、ゴルフセンター経営、フットサルクラブ経営など

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　≪インタビュー≫

　□山本進三社長

　■先進技術導入で突破口開く

　－－全く関連のないスーパー銭湯事業に進出したのは

　「当時、ようやくプレカット事業が業績を伸ばしつつあった中での新事業。それも全く手をつけたことのない銭湯経営というのは役員全員が反対だった。しかし父、敏夫の『私個人でも温泉施設事業は進める』という熱意に押され、当時の温泉業界を徹底的に分析した。その結果、突破口を発見し、自社を支える新しい事業として定着した」

　－－プレカット事業を開始した当初は苦しかったのでは

　「当時は大手建築・ハウスメーカーだけが少し手を付け始める程度で、先進的な技術だった。その大手も子会社を使って試験的に行っている最中だった。地方の中小の建築会社は見ているだけ。しかし、父が『いずれ建築業界も大きく変わる』と導入に踏み切った。その判断は間違っていなかったと思う」

　－－プレカットを導入した当初の苦労は

　「当初は機械の入力方法も分からない全くの素人。技術者と一緒に学んで覚えていくような状態だった。阪神大震災のときは、一日も早い復興のため昼夜休まず働いたが、技術者が常時不足していた。プレカットが普及し、業界の最先端を歩んでいるという気持ちでなんとか日々を乗り切っていた」