楽天副社長平井康文さん【拡大】
□楽天副社長・平井康文さん(54)
--昨年10月のサービス開始以来、立て続けに7機種のスマートフォンを発売した
「大手でも、格安スマホでもない『第三極』を指向している。あらゆる年齢層、ライフスタイルに合う品をそろえたい。これまでは高性能・中価格帯が中心だったが、キッズ向けや、さらに低価格の端末も必要だ」
--実店舗の展開計画は
「現在3店舗だが、早期に10店に増やす。入りたくなる斬新な店舗デザイン、立地も含めたおしゃれさ、交通の利便性を重視し、妥協せず物件を選んでいる。楽天モバイルのブランド力をしっかり高めることが重要だ」
--自前の出店は抑え、量販店を軸に拡販する方針か
「家電量販店とも話を進めてはいるが、仮想移動体通信事業者(MVNO)の『ワン・オブ・ゼム』(多くの中の一つ)として扱ってほしくはない。まず直営店を大都市に展開してから、ある地域は直営店中心で、またある地域は量販店で、と考えていく。モバイル参入からまだ半年余り。目標は1000万契約と高いが、われわれはチャレンジャーだ。慎重に一歩一歩進めていく」
--「楽天経済圏」におけるモバイルの位置付けは
「電子商取引(EC)、金融、デジタルコンテンツに続く『4本目の柱』にする。三木谷(浩史会長兼社長)はそう宣言している。サービスデリバリーの基盤と、それを利用するためのデバイス、スマホをサンドイッチしてお客さまの利便性を高めていくという戦略だ」
--大手も同様にスマホとネット通販、共通ポイントサービスなどを絡める「経済圏」を目指し始めた
「お客さまに提供する価値を高めるという点で、よく似た戦略だ。ただ楽天は、全てのサービスを自前の経済圏の中に持っている。他社との提携で進めるやり方とは、おのずとスピードが異なってくるだろう」
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