画期的と評価されたソニー商品【拡大】
3カ月ごとに新たなアイデアを募集し、合格した案件も3カ月ごとに進捗(しんちょく)をチェックしている。これとは別に30代の社員が着想した電子ブロック「MESH」も市販の準備に入るなど、かつてプレイステーションやネット銀行を世に送り出した「革新力」が胎動し始めている。
ソニーは好業績だけでなく、革新につながる何かを期待される宿命を負う。不採算事業の切り離しといった構造改革で守りを固める成果は出始めているが、「攻め」に転じるのはこれからだ。
世の中を変える画期的な商品やサービスを生み出す「世界のソニー」に戻れるのか。早大商学学術院准教授の長内厚は「立ち直ってきた今だからこそ、トップが5~10年先のソニーがどうあるかというビジョンを示すべきだ」と指摘する。ソニーの将来は、平井ら現経営陣のリーダーシップにかかっている。(敬称略)
=この企画は高橋寛次が担当しました。