この問題が大手メディアの知るところとなったのは、4月上旬の会社側の発表だった。その段階から会社側が、会計上の不適切な処理があったと述べてきたことが一因かもしれない。
だが、「不適切会計」と「不正会計」「粉飾決算」では、明らかに語感が違う。後者2つが意図的なごまかしであるのに対して、前者はいかにも悪意のないケアレスミスのような印象を与える。
会社が設置した第三者委員会の調査では、特定の事業部門の特定のプロジェクトだけでなく、他の多くの事業部門でも「不適切」な会計処理によって利益が水増しされていたことが分かってきている。全社的に不正がまかり通っていたことをうかがわせる。
オリンパス事件は、過去に発生した投資の損失を海外子会社などに飛ばし、歴代の経営者がそれを隠し続けてきたものだった。それを知っていたのは特定の経営者だけで、会社ぐるみではなかった、という判断が下された。元トップらは刑事責任を問われた。特定の個人の犯罪とされたのである。