建築工事などを手掛ける須賀ビルダーは再度の資金ショートを起こし、6月5日に行き詰まりが表面化した。2013年11月に就任した新社長は、積極的な営業展開で新規受注を次々に獲得したが、売り上げが急増する一方で、協力業者らへの支払いが遅延しているとの情報も流れていた。
須賀ビルダーは、不動産管理を手掛ける須賀管理センター(東京都江戸川区)から建築工事部門を分離して設立され、建築工事を主体にリフォームや不動産の賃貸仲介を展開。建て売り販売会社などとグループを形成し、多角化が図られてきた。
売上高は、実質的な1期目となる1989年4月期が約31億2900万円で、94年4月期には38億2100万円に伸ばすなど増収基調をたどってきた。しかし、再開発案件などが一巡したことで、それ以後は売り上げが減少。2011年4月期の売上高は約5億4500万円にまで落ち込み、不動産売却損もあって約1億円の赤字を計上し、債務超過に陥った。
新社長は事業のブランド化や積極的な広告戦略を展開。14年3月期(決算期変更)の売上高は約9億2500万円に回復し、約1億1600万円の最終利益を確保した。増資によって債務超過を解消するなど、経営再建に取り組んだ。ただ、14年3月期決算の貸借対照表では「現金・預金」は2550万円にすぎず、財務の脆弱(ぜいじゃく)さを克服できていなかった。
15年3月期に入ると営業強化策が奏功し始め、次々と受注を獲得。売上高は14年3月期の2倍以上になったとされる。その一方で資金調達は難航していたようだ。金融機関からの借り入れは限界に達し、14年末には支払いの遅延が目立ち始めた。15年6月初めに2日連続して資金ショートを起こした。