鹿島が開発したオイルダンパー「HiDAX-R」【拡大】
新技術の特長は、強風や震度7の大地震だけでなく、震度4、5クラスの地震や長周期地震動に高い効果を発揮できることだ。また、制震効率が高く、建物の制震に必要なオイルダンパーの数を減らせるため、設計の自由度が高まるメリットもある。
すでに、三井不動産が建設中の「(仮称)新日比谷プロジェクト」(東京都千代田区)や、「日本橋二丁目地区第一種市街地再開発事業C街区」(同中央区)など計3事業で、新技術の採用が決まっている。
鹿島は、他社に先駆けて1985年から制震構造の研究開発を始めており、2000年に開発した従来型のハイダックスは、現在まで30棟超の超高層ビルに採用され、高い評価を受けている。この日の会見で、押味至一社長は「制震技術(のラインアップ)を充実させ、さまざまな顧客のニーズに対応したい」と述べた。