小林製薬の戦略
大衆薬で市場規模が大きいのは、ドリンク剤や胃腸薬、風邪薬などだ。それだけに発売する会社は多く、大規模な投資ができる大手でないと差別化や新規参入は難しいのが現状だ。このため中堅メーカーの小林製薬は、あえてこういった売り上げ規模の大きい市場を狙わず「新市場を開拓し、そこで高いシェアを獲得すること」(小林社長)をビジネススタイルとして追求している。
たとえば、額に貼る冷却シートの市場は45億円程度で、同社の熱さまシートがシェア約54%を占める。市場規模は500億円近くにのぼる解熱鎮痛剤には遠く及ばないが、そこで数%を売り上げるより、自ら市場を開拓して確実に収益を上げていくやり方だ。
最大手でないからこそ、こういった「ニッチ」を狙った商品開発を成功させてきた同社は、他にも女性用保健薬でシェア57%の「命の母」や、洗眼薬シェア65%の「アイボン」シリーズなどを持つ。