ソフトバンクは14年度に156万件で、ピークの06年度末(516万4000件)の約3分の1。同社とNTT東西の合計は278万5000件で市場全体に占めるシェアは74%に達する。
ADSLサービスは通信速度が送信時より受信時の方が速いため「非対称」と呼ばれる。家庭に引かれている通常の電話回線にモデムを接続するだけで受信時最大20~40メガビットでインターネット接続サービスが利用できるのが特徴。
工事が不要で電話回線を使える手軽さもあり、2000年以降、ブロードバンド(高速大容量)サービスの主流となった。参入事業者が相次ぎ、契約数を急速に伸ばした。
05年度末にはFTTHが545万件だったのに対して、ADSLは1500万件に迫る勢いだったが、08年度にはFTTHに逆転され、その後も減少の一途。FTTHとADSLの料金格差が縮まったことに加え、動画コンテンツの普及によって毎秒最大100メガビット~2ギガビットのFTTHの需要が増えた。