キリンホールディングス(HD)は19日、ミャンマーのビール最大手、ミャンマー・ブルワリー(MBL)を買収したと発表した。MBLに55%を出資していたシンガポールの飲料大手、フレイザー・アンド・ニーヴから、保有全株を同日付で買い取り、連結子会社化した。株式取得額は5億6000万ドル(約697億円)。少子化で日本国内のビール総市場が縮小を続ける中、急速な経済発展で成長を遂げるミャンマー市場の開拓が不可欠と判断した。
MBLは、同国の国民的ブランド「ミャンマー・ビール」を持ち、同国ビールシェアで約8割を握る。2014年の売上高は約250億円。社長は今後、キリンHDから派遣する。
同年のミャンマーのビール市場は前年比4割増の約21万キロリットルに伸びたとみられる。