業務提携を発表するソフトバンクの宮内謙社長(左)とネットフリックス日本法人のグレッグ・ピーターズ社長=24日、東京都中央区のベルサール汐留【拡大】
インターネットを使った有料動画配信で世界最大手の米ネットフリックスは24日、来月2日に開始する日本国内向けサービスでソフトバンクと提携すると発表した。同社の携帯電話販売店で加入手続きを行えるほか、毎月の料金を携帯料金と合わせて支払えるようにする。独自作品の共同制作も検討する。
「無料のテレビとはかなり違う体験を届ける」。ネットフリックス日本法人のグレッグ・ピーターズ社長は都内での共同会見で、利用者獲得に自信を示した。
24日発表した料金プランは定額制で、画質に応じ月額650~1450円(税別)の3段階。番組の無料視聴に慣れた日本の利用者を呼び込むため、米国の7.99ドル(約970円)からより安く抑え、NTTドコモの「dTV」(500円)などの水準に近付けた。
ソフトバンクにとって、加入者が自社のスマートフォンなどで動画を視聴すれば通信料収入の増加につながる。宮内謙社長は「光回線サービスも伸びるだろう」と期待を示した。野村総合研究所の試算では、有料動画配信の国内市場規模は年約7%成長を続け、2020年には2000億円を突破する見込み。民放各社も新たな収益基盤として重視しており、フジテレビがネットフリックスにオリジナル作品を提供するほか、テレビ朝日もKDDIとの協業に乗り出した。