金融機関の預金通帳。国民の財産が有効に使われる仕組みを【拡大】
昨年4月、「休眠預金」を社会的事業に活用することを目的とした自民、民主、公明など超党派の議員連盟が発足しました。また、今年6月に政府が閣議決定した「経済財政政策と改革の基本方針」(骨太方針)では「貧困・失業対策をはじめとする幅広い分野において官民連携による社会的インパクト投資などの活用を拡大する」としています。
このモデルは英国です。英国では「休眠預金」活用方式の一つとして、「社会的インパクト投資」が行われています。「社会的インパクト投資」とは、民間資金を使って公益事業を行い、行政コストの削減と出資者に利益を還元しようというものです。英国の民活路線、「構造改革」路線に沿ったもので、2013年の主要国首脳会議(サミット)でも、キャメロン英首相が普及を呼びかけ、注目されました。ただ、この方式が本当に日本の社会福祉事業にマッチするのか、福祉分野が企業の儲け追求の場にならないか、国や自治体が本来やるべき事業の「肩代わり」とされないか、など注意が必要です。
◆公正な実施を確保する措置必要
第3に、NPOや公益団体へのお金の交付は公正で厳格におこなわれなければならない。資金配分に関与する人間が自分が関係する団体へ資金を誘導するなど絶対あってはならない。具体的には、このスキーム全体の方向性や資金配分計画を決める「休眠預金等活用審議会」の委員の任命にあたって一部の者の利益に偏することのないように留意する措置、「指定活用団体」の役員や職員が「資金分配団体」または民間公益活動を行う団体と特別の利害関係がある場合の措置や、このスキームの公正な実施を確保するための措置が必要です。