独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による不正な排ガス規制逃れ問題を受け、国土交通省は28日、ディーゼル乗用車の規制監視を強化する方針を明らかにした。販売後の抜き取り検査の対象台数を増やすなど排ガス検査を厳格化する方向だ。
抜き取り検査は、車の経年劣化などによって排ガス中の有害物質が増えていないかを確認するため、独立行政法人「交通安全環境研究所」などが実施。所有者の了解を得て車の排ガスを測定し、国の基準を上回った場合はメーカーに詳細調査を求める。
ただ実施台数は毎年十数台に限られ、登録台数が多い車種を優先するため、事実上ディーゼル車は検査対象になっていなかった。
国交省は週内に、ディーゼル車を販売する国内外7社から同様の不正がないかを聞き取り調査する。その結果なども踏まえ、検査強化を具体的に検討する。