メルセデス・ベンツ日本が10月1日に発売するクリーンディーゼル車「C220d」と上野金太郎社長=28日、東京都港区六本木のメルセデス・ベンツコネクション(会田聡撮影)【拡大】
メルセデス・ベンツ日本は28日、主力のCクラスにディーゼルエンジンの新型車「C220d」を追加し、受注を始めたと発表した。発売は10月1日から。独フォルクスワーゲン(VW)のディーゼルエンジン車の排ガス規制逃れ問題を踏まえ、法令順守の姿勢を強調したうえで、ディーゼル車の燃費の良さなどをアピール。イメージ悪化を最小限にとどめたい考えだ。
C220dは、排気量2200ccのセダンの燃費が軽油1リットル当たり20・3キロ。VWの一部車種が米基準値を上回った排ガスの窒素酸化物(NOx)は、アンモニアで窒素と水に分解して浄化する機能で規制をクリアしている。希望小売価格は559万円。
VWによる不正はディーゼル車市場の逆風となる懸念があり、上野金太郎社長は同日の発表会で、「(販売に)プラスになる要因ではない」と懸念を示した。ただ、「われわれは法的基準に適合した車を輸入している。これからもディーゼルの良さを訴え、自信を持って積極的に展開していく」と述べた。
欧州メーカーでは プジョー・シトロエン・ジャポンも28日、10月下旬の東京モーターショーでディーゼル車「580GT」を日本初公開すると発表。ビー・エム・ダブリュー(東京)のペーター・クロンシュナーブル社長も、「排ガス規制を順守している当社は販売の影響は出ないと思っている」と強調し、ディーゼル車を積極的に投入する姿勢を示している。