外食チェーン大手のワタミは2日、介護事業の子会社「ワタミの介護」を損保ジャパン日本興亜ホールディングスに210億円で売却すると発表した。ワタミは、本業の国内外食事業の不振などから有利子負債が平成27年3月期末時点で300億円超に達した。本業の立て直しと財務体質の改善を急ぐが、経営改善の兆しは見えないのが実情だ。
ワタミは、26年3月期、27年3月期と2期連続で最終赤字を計上した。清水邦晃社長は「今期の黒字転換は必達だ」と背水の陣の覚悟で臨む姿勢を見せたものの、27年4~6月期連結決算も15億円の最終赤字になった。
4月に居酒屋「和民」などで10年ぶりの値下げや商品数の絞り込みで集客アップを図った。それでも、8月の既存店売上高は前年同月比8.5%減となり、メニューを9月に再び増やすなど迷走が続く。
介護事業とともに国内外食事業の赤字を埋めてきた高齢者食宅配事業も最近は同業他社との競争が響き、27年4~6月期の営業利益は3億4300万円で前年同期比50.7%も減った。
ワタミは、「ブラック企業」と批判を浴びて業績が悪化、負債が膨らんだ。28年3月期は介護事業の売却益の計上で黒字化を見込めるが、メニューの向上だけでなく会社のイメージの改善も急がれる。