「SDガンダム外伝」主人公・ナイトガンダムの巨大カードダス(奥)。新ゲーム用のカードは写真手前のパックか、カード自販機で販売される【拡大】
「騎士(ナイト)ガンダム」「魔王 サタンガンダム」…。かつて少年らが心躍らせて遊んだバンダイのカードダス「SDガンダム外伝」(1989年発売)が復活した。従来のカードゲームと、パソコン・スマートフォン向けゲームを組み合わせた点が特徴だ。店舗などでカードを購入し、専用サイトにシリアルコードを入力するとキャラクターが登場する仕組み。ところで、なぜ今になってSDガンダム外伝は復活したのだろうか。“横井画伯”と呼ばれるデザイナー、横井孝二さんのエピソードを交えながら、いまなお衰えぬ魅力を探る。
SDとは、「スーパーデフォルメ」の略称で、「機動戦士ガンダム」シリーズなどの人気アニメに登場する人物・メカを低い頭身のデザインで表現したもの。これまで、カプセル玩具をはじめ、プラモデルや家庭用ゲームソフトなど幅広いジャンルに展開された。特に、ガンダム関連の商品が充実していることで知られる。
横井さんは、「ドラゴンボール」「Dr.スランプ」でおなじみの漫画家、鳥山明さんの大ファンだったそうだ。「鳥山劣(おとる)」というペンネームで活動し、学生時代に投稿したイラストをきっかけにバンダイとの縁が生まれた。転機になったのはカプセル玩具の2頭身デザインの仕事を引き受けたことだった。