キリンビール「一番搾り」をアピールする布施孝之社長【拡大】
キリンビールは5日、全国47都道府県ごとに味わいが異なる「47都道府県の一番搾り」を売り出すと発表した。地域の食や文化などに精通する顧客らの意見を聞くなどして、地域の嗜好に合った商品づくりを行う。ビール業界で47都道府県ごとの地域限定商品を提供するのは初めて。平成28年春から夏をめどに順次発売する。価格は未定。
同日、都内で会見した布施孝之社長は「市場が縮小する中、消耗戦が続いている。(今回の試みは)消耗戦から脱却できる大きなチャレンジだ」と意気込んだ。
近年、ビール市場は消費者の嗜好性の高まりにより、味の違いや個性を楽しめるビールのニーズが高まっている。同社は今年5月に国内9工場ごとに味わいが異なる限定商品を発売。当初予定の約3倍となる60万ケース(1ケースは大瓶20本程度)を販売した実績がある。