介護者が楽になることをコンセプトにした「楽寝楽座」。1台で車いす、ベッド、ストレッチャーの3役を兼ねる【拡大】
電子部品の輸入・修理を手掛けるトリコは、新規事業として福祉用具の製造販売に乗り出した。少子高齢化が進んでいることから、市場の有望性に着目。自社商品の第1弾として、ベッドとしてもストレッチャーとしても使える車いす「楽寝楽座(らくしんらくざ)」を今月下旬発売する。価格は35万6400円。初年度は300台、3年後には年間1000台の販売を計画している。
介護をしている人が少しでも楽になるように、というコンセプトで商品化した。1台で3役を兼ねることで、介護が必要な人を車いすやベッドに移し替える回数を減らす。寝台の高さも調節できるので、介護者が悩まされる腰への負担も軽減される。
車いすの状態のときには頭部のレバーを軽く倒すだけのワンタッチでフルフラットになり、ベッドやストレッチャーとして使える。足元のレバーを踏めば、寝台の高さを50センチから75センチまで調整できる。75センチの高さにすると、かがまなくて済むため、介護時の腰への負担も軽くなる。誰でも簡単に操作でき、電気やモーターを使わないので、マシントラブルや故障も少ない。