さらに中国の科学研究の最高機関メンバー、中国科学院士のコメントとして、「人工頭脳の研究は、すでに主要先進国の戦略的行為。中国は人工知能の発展を加速し、新たな産業革命の要衝を占めるべきだ」とする提言も紹介。開発にかける中国政府の強い意向をにじませた。
データに不正?
その中国などが強力に推し進めるAIが仮に将来、完成した場合、その影響は計り知れない。
新井センター長が描いてみせる、恐るべき未来像のひとつが「ロボットに代替されるホワイトカラー」というシナリオだ。
新井センター長によると、日本の場合、AIに大学入試の模擬試験を受けさせたところ、偏差値は現状、各科目50程度ぐらいという。
新井センター長は「偏差値53へ到達するのは予想の範囲内。将来55を超えるか、60近くになるかで近未来の社会は違ってくる」としたうえで、「いずれにせよ、大企業は2つの道を迫られる」と想定する。