シャープ再建策、早くも暗礁 赤字840億円、売上高なども下方修正

2015.10.27 06:45

大阪市阿倍野区のシャープ本社

大阪市阿倍野区のシャープ本社【拡大】

 経営再建中のシャープは26日、2015年9月中間連結決算の最終損益が840億円の赤字(前年同期は47億円の黒字)になる見通しだと発表した。「中国向け中小型液晶パネルの販売減、競争激化による価格下落」が要因と説明している。シャープは大幅なリストラを含む再建策を実行中だが、早くも暗礁に乗り上げた。

 シャープはこれまで15年9月中間期の最終損益予想を示していなかった。売上高は従来予想の1兆3000億円から、1兆2700億円に引き下げた。営業損益は100億円の黒字から一転、260億円の赤字(前年同期は292億の黒字)へと転落する見込みだ。

 中国市場では、シャープが得意とする高機能の液晶パネルを搭載した高価格帯のスマートフォン需要が伸び悩む一方で、低価格帯スマホ向けでは他社との価格競争から、想定よりも利益が出なくなった。

 同時に16年3月期の業績予想も下方修正した。今年5月時点では800億円の営業利益を見込んでいたが、100億円に引き下げ。最終損益予想については現在、不振の液晶事業の分社化や外部への売却などを検討していることを踏まえ、公表は見送った。

 シャープは15年3月期に最終損益が2223億円の赤字となり、米国の液晶テレビ撤退や大阪市の本社ビル売却、希望退職の実施など経営の立て直しに着手。液晶事業は官民ファンドの産業革新機構に出資を要請し、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業とも協議を進めている。

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