パナソニックがブラジルに建設した白物家電工場の洗濯機製造ライン=エストレマ(藤原直樹撮影)【拡大】
パナソニックは南米ブラジルに冷蔵庫と洗濯機を製造する最新鋭の工場を建設し、白物家電事業の強化に乗り出している。ブラジルには早くから進出してテレビなどAV機器を販売してきたが、サムスン電子など韓国勢の低価格攻勢でシェアが低下しており、白物家電で巻き返しを図る。ブラジルは輸入製品の関税が高く現地工場が不可欠だが、韓国勢はまだ白物家電の工場を建設していないため、このすきを突いて浸透を目指す。(サンパウロ 藤原直樹、写真も)
「日本で培った省エネ性能を持ち込みつつ、ブラジルの生活習慣に合わせて商品に改良を加えた。計画を上回る立ち上がりになっている」
パナソニック現地法人の辻一郎常務はこう話し、ブラジルでの白物家電事業に自信をみせた。
パナソニックは1967年にブラジル法人を設立。69年には乾電池を生産する最初の工場が稼働を始めた。81年にアマゾン観光の拠点として知られる北部マナウスに工場を建設し、ブラウン管テレビの生産をスタートさせた。