パナソニックがブラジルに建設した白物家電工場の洗濯機製造ライン=エストレマ(藤原直樹撮影)【拡大】
冷蔵庫ではビールを0度近くまで冷やす専用の棚を備えるなど、ブラジルの生活習慣に合わせた改良を加えている。
高価格帯の最上級機種を中心に展開し、14年度は冷蔵庫が計画を1割上回る販売を記録。15年度はさらに6割増を見込む。洗濯機については15年度は前年から2・6倍増の販売を計画する。
一方、韓国2強もブラジルで白物家電の工場建設計画はあるが、進んでいないとみられる。製品を海外から輸入しているため、関税の影響で低価格攻勢を打ち出せていない。
辻常務は「ブラジルの景気はあまりよくないが、高価格の製品ほど影響を受けていない。白物家電で(欧米に次ぐ)3番手の地位を確立したい」と意気込む。パナソニックの巻き返しに注目が集まっている。