日本郵政グループ3社上場を知らせる証券会社のポスターを見る人たち=東京都新宿区【拡大】
日本郵政グループ3社がきょう東京証券取引所に株式を同時上場するのが追い風となり、証券会社が新規の口座開設数を伸ばしている。増加ペースが普段の倍という証券会社も少なくない。各社は株式投資の経験がない個人を一挙に獲得する好機とみている。
「営業店は大変忙しい。新規の口座(開設数)は、通年の倍だ」。野村証券を傘下に持つ野村ホールディングスの柏木茂介財務統括責任者(CFO)はこう語った。野村に限らず、各社とも口座開設数は最近、大幅な増加に沸いている。
SMBC日興証券では郵政3社の上場が承認された9月10日以降、4~6月の平均と比べほぼ倍増した。
岡三証券グループ傘下の岡三証券も、9~10月は通常の倍程度だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は4~9月に前年同期と比べて2.8倍に急増し、みずほ証券も「通常の2~3倍のペース」(小林英文常務)と活況だ。
郵政3社の株式を取り扱う証券会社各社は、新規株式公開では異例ともいえるテレビCMなどの広告を大がかりに展開。国内売り出し分の95%を占める個人に向けアピールした。