昭和シェル石油の国内最大級のバイオマス発電所=川崎市【拡大】
来年4月の電力小売りの完全自由化に向け、新たに参入する「新電力」勢のうち、大手電力の強力なライバルになるとみられる石油やガス各社が、火力発電所の建設を急ピッチで進めている。大手電力との販売競争で差別化を図るためには、自前で一定の電源を確保し、電力を低価格で供給する必要があるためだ。中には木質バイオマスを使い環境に配慮した発電所を建設するなど電源確保とイメージ向上を同時に進める動きも出ている。
石油元売り大手の昭和シェル石油は今月2日、木質チップやヤシ殻を燃料とする京浜バイオマス発電所(川崎市)の運転を始めた。160億円を投じて製油所跡地に建設し、出力は4万9000キロワット。一般家庭約8万3000世帯分の電力を作れる。バイオマス発電所としては国内最大級となる。
昭シェルはガソリンスタンドを活用し、電気とガソリンをセットにした割引サービスを検討している。同社は首都圏で他に火力発電所を共同運営しているが、環境への負荷を抑えた電力もそろえ「販売強化につなげたい」(柳生田稔執行役員)考え。