東芝、再生へ強い覚悟不可欠 地に落ちた信頼「あるべき姿を完全に逸脱」 (3/3ページ)

2015.11.28 07:00

記者会見する東芝の室町正志社長(右端)ら。左端はウェスチングハウスのダニエル・ロデリック社長=27日、東京都港区

記者会見する東芝の室町正志社長(右端)ら。左端はウェスチングハウスのダニエル・ロデリック社長=27日、東京都港区【拡大】

 具体策の第1弾として、室町社長の出身母体の半導体事業に切り込み、白色発光ダイオード(LED)と画像センサーの生産から撤退する構造改革を行う方針だ。15年3月期に1097億円の営業赤字を計上した家電・パソコン事業などの構造改革も進める。

 だが、日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は25日、「道徳的にあるべき姿を完全に逸脱している」と述べ、東芝の情報開示のずさんさを鋭く批判した。東芝の第三者委員会がまとめた利益水増し問題の報告書に対しては、弁護士や大学教授らのグループは26日、WHの損失問題に触れていないことなどから「信頼性に疑問」と指摘し、厳しい評価を下した。

 地に落ちた信頼を回復するには、逃げずに陣頭指揮を執るトップの姿勢が不可欠だ。東芝の再生には、室町社長の強い覚悟がまず求められる。

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