【マネジメント新時代】新商品開発 成功へ5つの課題 (2/3ページ)

2015.12.5 05:00

グーグルの自動運転車について説明する同社担当者=米カリフォルニア州、グーグル本社(AP)

グーグルの自動運転車について説明する同社担当者=米カリフォルニア州、グーグル本社(AP)【拡大】

 (2)お客さま(顧客)が誰なのかはっきりしていない場合が多い

 これは要素技術開発を行っている企業で多い。まさにビックリ! であるが、意外に誰が購入するかを決めないまま、自社製品について精度を高めたり小型化したりすることで、顧客が後で見つけて購入してもらうことを期待している。高精度化、小型化や軽量化が悪いとは言わないが、顧客視点が見えないまま進めるため開発効率が悪い。

 (3)優先順位の選択と事業感覚が乏しい

 新商品開発を進める際、選択肢がたくさんあり、どれを優先的に選択していつゴールさせるかは事業計画を進める上で大切であろう。ただ、大きな企業になればなるほど、全社の事業計画と、自分が抱えるプロジェクトの関係が希薄となり、どう優先順位を決めたら良いのか答えられないケースが多い。

 つまり、開発費用として予算をもらう癖がついており、それを生かす感覚に慣れていないのであろうか。

 裏を返せば、自ら事業の経営者となって、使える費用と事業収益を考えるとおのずと答えが出るのかもしれない。開発者といえどもビジネスの事業感覚は大切である。

 ◆視野を広げて

 (4)相手の“次の展開”を考えていない

 「競合他社は次にどう出てくるのですか?」と聞くと分からないと言う。そして、「自社のポジショニングはAからBへ変化する」と言う。これではまるで、相手は立ち止まっていると言わんばかりである。しかし現実には決してそんなことはない。はっきり分からないまでも、相手は自らの強みをさらに強化してくることは容易に想像できる。相手の次の展開を考えることは必須であろう。

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