パナソニックとソニーは6日、新しいレコードプレーヤーを年内に発売すると発表した。パナソニックは6年ぶりの復活、ソニーは8年ぶりの新製品となる。レコードの生産量が上向くなど「アナログ」の良さがここにきて見直されており、富士フイルムは平成28年度のインスタントカメラ「チェキ」の世界販売計画を前年度比3割増の650万台に設定する方向だ。懐かしさだけではなく、デジタル家電に親しんだ若い世代にとっては、新しい驚きをもたらす製品として人気になっているようだ。
パナソニックとソニーは、米ラスベガスで6日(日本時間7日)に開幕する家電見本市「CES」に新しいレコードプレーヤーを出展。両社とも米国で先行発売するが、国内販売も検討する。
パナソニックは22年に生産を終了していたが、復活させた音響機器ブランド「テクニクス」を冠した新製品として今夏発売。かつてのテクニクスはターンテーブル(レコードプレーヤー)のイメージが強く、パナソニックの小川理子役員は「嘆願書が届くなど、発売への期待が大きかった」と話す。
ソニーはレコードプレーヤーの生産を続けており、20年以来の新製品として今春に投入する。CDよりも高音質な音源「ハイレゾ」に対応するのが特徴だ。
日本レコード協会によると、27年1~11月のレコード生産量は61万4千枚で、前年同期比で76%増と大幅に増えている。