さらに、妻夫木さんが「理想の上司像は?」と尋ねると、「この人のためやったら、しんどいこともできる」ときっぱり答える。このあたりに黒田さんの内に秘めた熱い想い、信念が垣間見れる。
黒田さんは1996年にドラフト2位で広島東洋カープに入団、プロ野球人生をスタートした。日本プロ野球界を代表する投手となった後、2008年から活躍の場を米メジャーリーグに移し、ドジャース、ヤンキースと人気球団を渡り歩いた。安定的な勝ち星が見込める黒田さんに対するメジャーリーグでの評価は高く、2014年には黒田さんの獲得を巡り、複数の球団が激しい争奪戦を繰り広げた。ある球団は黒田さんに年俸1800万ドル(約21億6000万円)を用意したほどだ。しかし、巨額オファーを蹴って黒田さんが選んだ球団は古巣の広島東洋カープだった。しかも、年俸はこうしたメジャー球団のわずか5分の1以下だった。広島を離れてメジャーに転身する際、黒田さんはカープファンに「野球人生の最後はカープで」と約束。それを忘れずに守った黒田さんの“男気”にカープファンだけでなく、日本人の誰もが拍手を送りたくなったはずだ。
ビールといえば日本のプロ野球にとって縁の深いアイテム。優勝チームがビールかけを行うからだ。15年シーズンで引退もささやかれていた黒田さんだが、16年シーズンも現役を続行。16年シーズンの末には笑顔でビールをかけ合う黒田さんが見られるのか。楽しみだ。