豊田通商加留部淳社長【拡大】
■アフリカ開拓着実に 安全対策も強化
--トーメンとの合併から丸10年になる4月からスタートする新ビジョンに込める思いは
「今期に自動車と自動車以外の最終利益を半分半分にする目標は未達だったが、2020年に自動車関連の『モビリティ』と食糧や消費など『ライフ&コミュニティ』、環境や資源『アース&リソース』の3分野で、バランス良く稼ぐ方向性は変えていない。数値目標や投資効率も重要だが、豊田通商らしさ、強みのある分野かどうかを吟味して、基本は(売却せずに)やり切る覚悟で中長期の視点で事業投資に取り組む」
--具体的には
「マグロ養殖事業も10~20年の計で始めたほか、食糧はブラジルの農業物流インフラ事業ノバアグリへの参画を機に集荷などにも広げていきたい。北米電力事業もうまく拡大している。空港インフラ事業も伸ばしていく。一方、欧州スクラップ事業の減損で業績を下方修正した。こうした失敗体験を減らすために昨年から投資の企画立案の最初と最後に社長が参画することとし、従来以上にリスク管理を徹底する態勢とした」
--アフリカの攻略は
「中間層が拡大する中で、安くて品質のいい消費財を消費者に届ける。子会社を通じて仏カルフールとのショッピングモールを昨年末にコートジボワールにオープンし、ナイジェリアやカメルーンなど順次8カ国で着実に進めたい。オランダのビール大手のハイネケンとも、コンゴに続きコートジボワールでの展開を決めた。ヤマハ発動機や電動工具のマキタなど、日本企業のアフリカ進出も後押ししている。一方で市場開拓のためにもセキュリティー対策を強化し、安心して仕事できる環境を整える」