フォード、日本市場撤退の背景 日独車に苦戦、競争力維持できず (2/2ページ)

2016.1.27 07:22

フォードの本社ビル=米ミシガン州ディアボーン(撮影・大竹信生)

フォードの本社ビル=米ミシガン州ディアボーン(撮影・大竹信生)【拡大】

  • フォードが2014年に投入した小型車「フィエスタ」。フォードは落ち込んだ販売を巻き返せず、日本市場からの撤退に追い込まれた

 販売台数の多い輸入車メーカーは、本社に対し日本市場向けの装備を要請したり、販売店を増やしたりできる。ただ、フォードは台数が伸びず、「販売店も増やせない悪循環」(輸入車メーカー)に陥った。

 撤退にあたってはフォードの海外戦略も影響したようだ。14年の世界販売約630万台のうちアジア太平洋地域は約140万台で、110万台以上を中国で稼ぎ出した。中国シフトを強め、マツダ株を売却した中、相対的に日本市場の重要度が低下したとみられる。

 フォードは25日、日本とインドネシアからの撤退を発表し、「競争力を維持できない地域で収益性が見込めない事業から積極的に撤退する方針を進めている。経営資源を他の市場へ集中させていく」とコメントした。

 日本では年内に約50の販売店を閉鎖し、輸入と販売を停止。日本で行っていた製品開発も他国の拠点に移す。日本法人の従業員約290人は解雇される見込みだ。

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