東京・銀座での訪日外国人客の争奪戦が新たな段階を迎えている。消費税が免除される「TAX FREE」ではなく、関税や酒税、たばこ税も免除される「DUTY FREE」の市中空港型免税店が相次いでオープンするためだ。中国の家電量販店大手傘下の総合免税店「ラオックス」も交え、銀座での訪日客へのアピール合戦は激しさを増しそうだ。
27日に三越銀座店8階にオープンした沖縄以外では初の市中空港型免税店「Japan Duty Free GINZA」。約3300平方メートルの売り場に、日本酒やウイスキー、たばこのほか、中国人女性に人気が高い国内外の有名ブランドの化粧品などがずらりと並ぶ。一日の来客数は2000人、年間売上高は150億円を目指す。
三越銀座店の最大のライバルは、北西数百メートルの距離の東急プラザ銀座8、9階に3月に開業する予定の「ロッテ免税店銀座」だ。韓国やインドネシアなどで空港型免税店を運営してきた韓国ロッテにとって、日本で初となる市中空港型免税店だ。約4300平方メートルの売り場に多彩な商品を取りそろえる。同社は「韓国で36年も空港型免税店を運営してきた」と自信を見せる。