新会社「ユニー・ファミリーマートホールディングス」の発表会見で握手を交わす上田準二社長(中央)ら=4日、東京都港区(小林健一撮影)【拡大】
コンビニ業界3位のファミリーマートと業界4位のサークルKサンクスを傘下に持つ流通大手ユニーグループ・ホールディングスが9月に経営統合して発足する新会社「ユニー・ファミリーマートホールディングス」の経営陣が4日、東京都内で記者会見を開いた。好調なコンビニ事業に比べ、苦戦が続く総合スーパー(GMS)事業は具体的な改革案が見えず、先行きに不安を残した。
「(ファミマ、ユニー)両社のシナジー(相乗効果)を一体運営で生み出していく」。新会社の社長となるファミマの上田準二会長はこう強調した。GMS事業を引き続き担当するユニーの佐古則男社長も「ライフスタイルを提案する売り場に変えて再成長を目指す」と言葉を続けた。
ただ、ユニーが置かれている状況は厳しい。1月8日に発表されたユニーの平成27年3~11月期連結決算は最終利益が前年同期比75.5%減の10億円。GMSで競合するイオンやイトーヨーカ堂と同様に苦戦が続いている。ユニーは今後5年程度でGMSの全店舗の1~2割、最大50店の閉店も検討中だ。立て直しが進まなければ、さらなる閉店に追い込まれかねない。
佐古氏は「衝動買いや買い物が楽しくなる売り場づくり」も掲げたが、こうしたテーマは既に同業他社も取り組んでいる。GMS事業は「素人」といいつつも、「復活は可能」と言い切った上田氏と当面実務を担う佐古氏の二人三脚の真価が問われることになる。