トヨタ上方修正も…持続的成長に課題 手放しで喜べる状況ではない? (2/2ページ)

2016.2.6 07:02

トヨタ自動車の2015年4~12月期連結決算について記者会見する大竹哲也常務役員=5日午後、東京都文京区

トヨタ自動車の2015年4~12月期連結決算について記者会見する大竹哲也常務役員=5日午後、東京都文京区【拡大】

 決算に織り込まなかったが、愛知製鋼の事故で8~13日に国内全ての組立工場の稼働を休止する影響も無視できない。トヨタは15日に生産を再開して巻き返す構えだが、コスト増や台数減につながる可能性がある。

 愛知製鋼は他の国内自動車メーカーにも部品を納入しているが、工場休止に追い込まれたのはトヨタだけ。他メーカーからは「見通しの甘さがあったのではないか」との声が漏れる。

 豊田章男社長は「後ろに控えて周りを見てからというより、一歩先んじていく」と決意を示す。社内では、副社長や事業ごとの責任者に意思決定や権限を委ねる組織改革を推進。ダイハツ工業の完全子会社化などグループ再編やAI(人工知能)研究への投資など、将来への布石を打っているのも危機感の表れだ。

 トヨタは昨年、個人投資家などを対象に新型種類株を初めて発行。中長期の次世代技術開発などを目的に約5000億円を調達した。市場に対しても説得力のある使い道を示さなくてはならない。持続的成長に向け、トヨタが乗り越えるべきハードルは多い。(田村龍彦)

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