【マネジメント新時代】中国で「ウーバー」配車サービス脚光 (2/3ページ)

2016.2.6 05:00

スマートフォンで手配した配車サービスの車内。従来型タクシーと比べ清潔で、安心感も高かった=1月、中国・上海(和田憲一郎氏提供)

スマートフォンで手配した配車サービスの車内。従来型タクシーと比べ清潔で、安心感も高かった=1月、中国・上海(和田憲一郎氏提供)【拡大】

 ◆お金のやり取り起きず

 印象であるが、一般のタクシーと異なり、クルマの内外装ともに清掃が行き届いており、到着したときには暖房も良く効いていた。その後、何度もこの配車サービスを利用したが、ドライバーもこぎれいな人が多く、なかにはネクタイを締めている人もいる。少なくとも中国ではびっくりである。

 支払いはいくつかの方法があるが、主にクレジット決済ではなく、デポジット、つまり配車サービス運営の口座に入金することで、引き落としとなる。目的場所に到着すると、携帯の画面上の到着ボタンを押すだけで終了する。つまり、お金のやり取りがドライバーとユーザー間で起こらない。使用した料金はすぐに携帯に連絡が入り、領収書は後日届く。

 ドライバー、ユーザーの身元(少なくとも登録時の内容)が判明していることも安心材料であろうか。また、ドライバー、ユーザーとも相互に評価できるようになっており、もし何かトラブルがあれば、即連絡できる体制となっている。

 課題といえば、上海の場合、価格が高いことであろう。タクシーでは初乗り14元(約249円)程度であるが、配車サービスの場合、小型セダン、ワゴン車、高級車の3タイプ選ぶことができ、小型セダンでも約40元と3倍になっている。

 ◆清潔感や安全性に価値

 この配車サービスが快適だったため、その後、特別なときを除いて配車サービスを使うことになった。中国では北京、上海、広州など大都市で爆発的に広がっているようである。なぜかと考えたとき、このような新ビジネスに対して、次のキーワードが決め手になっているのではないだろうか。

 「プロフェッショナルな仕事に対しての安心感、信頼感」。素人が運転する場合は白タクの問題もあるが、運転技量などへの懸念がない。

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