飲料各社が自販機の訪日外国人向けサービスを強化する背景には、自販機での販売が減少していることがある。コンビニエンスストアなどとの競争激化により、売り上げは減少傾向をたどる。飲料総研によると、販売のピークは1997年の7億2000万ケースに対し、2015年はピーク比約24%減の5億4500万ケースにまで落ち込んだ。
もっとも、訪日外国人の多くは自販機に興味を持っているが、アサヒグループHDは「どんな商品が売っているかわからないことから購入に二の足を踏む人も少なくない」(お客様生活文化研究所情報調査解析室の上藪寛士マネージャー)と指摘する。飲料各社は多言語対応の自販機を導入することで、訪日外国人の利用促進を図る考えだ。