95歳で元気だった母に教えられた介護事業にも取り組む【拡大】
■元気な高齢者が尊敬される社会に
最近、わが社は都内の自治体の依頼で、独居老人宅への声掛けサービスをしていますが、電話の向こうで、「もう何日も人と会話をしていなかった」と弾んだ声が返ってきます。こうした高齢化社会向けの慰謝の仕組みがますます重要になってくると感じています。
◆慰謝の仕組み重要
いま、日本介護事業連合会の理事を務めています。世界でも類を見ない超高齢化社会に突入している日本は、多くの課題を抱え、国も介護事業者も厳しい環境にあります。同連合会は、全国の関連事業者らが横断的に連携して、より良い社会保障制度の実現を目指すために活動をしています。
私が常々、提案していることがあります。元気なお年寄りを増やして、そのお年寄りが他の高齢者の介護をはじめ、地域社会の多様な仕事に取り組むことです。そして、さらにその先にある究極の目標は、介護を必要としない高齢者が家庭や町の人々から感謝され尊敬される日本をつくることです。
現状は介護される人が増えているのに、介護をする人材が集まらない。そのしわ寄せから、介護スタッフによるいじめや虐待の問題が起きています。だから、むしろ健康な老人を増やして、人生経験豊かで健康なお年寄りたちが必要とする人たちの介護をすれば、不幸な事件は減るのではないかと思っています。
このことは、私の母が教えてくれました。
母は95歳まで元気で、周りの人たちの面倒をみて、さらに近隣の介護施設にボランティアに行っていました。介護される人は70代、80代、介護する母は90代。逆転介護です。母はいつもにこにこ笑っていました。母は持ち前の明るさと笑顔で、どこにいっても愛され、慕われて、誰かの力になろうとしていました。年齢に関係なく、自分の役割を持ち続けて、生涯現役で生きがいのある人生だったと思います。