経営再建中のスーパー大手のダイエーは1日、衣料や家具など幅広い商品を扱う大型店舗の運営から手を引き、親会社のイオンに引き継いだ。庶民の暮らしを長年支えてきた老舗の看板は順次消え、関東と関西に一部名を残すのみとなる。
売り場の声伝わらず
「売り場の声が東京の本社になかなか伝わらなかった」。札幌市郊外のイオン新さっぽろ店の関口義正店長は、ダイエーとして営業していた当時を振り返る。この店は昨年9月、イオン北海道の管轄下に再編された。
顧客ニーズが多様化し、流通各社は現場を知る店舗側が売り場づくりを主導する流れを強めている。だがダイエーは対応が遅れ、関口氏が「雪よけのフードが付いたコートでなければ売れない」と訴えても、本社は「流行と違う」と取り付く島もなかった。
従業員の確保も思うようにいかず、競合店と比べて接客でも課題を抱えていた。
1957年に中内功氏(故人)が創業したダイエーは「よい品をどんどん安く」を旗印に拡大路線を突き進んだ。80年には売上高が小売業で初の1兆円を突破し「流通革命」を体現したかに見えた。だがバブル崩壊で巨額の負債を抱え、2004年以降、産業再生機構や丸紅に支援を仰いだが、赤字体質から抜け出せずに迷走を続けた。