3メガ銀行労組のベア要求見送り方針を批判する連合の神津里季生会長=3日、東京都千代田区【拡大】
電機や自動車などの交渉も厳しい。電機大手では、労組が要求したベア月額3000円に対し、経営側は業績の先行き不透明感を理由に、満額回答は難しいとの姿勢を示している。具体的なベア水準の交渉では1000~2000円を軸とした攻防になるとみられている。
中国経済の景気減速や世界金融市場の混乱などから、日立製作所をはじめとした各社が、16年3月期の業績予想を相次いで下方修正しており、賃上げに対する環境は厳しくなっている。
また、連合などが打ち出している大企業と、中小企業や非正規労働者との格差是正についても、大きな進展がみられない。トヨタ自動車の労使交渉でも、先週までの段階では「労使ともに言及はなく、議論になっていない」(全トヨタ労働組合連合会関係者)。ある企業経営者は「大手のベア交渉が難航する中、グループ会社や取引先の賃上げを議論することは不可能だ」と指摘。ベアをめぐる議論で精いっぱいのため、格差是正まで話が及ばないもようだ。