東芝は17日、医療機器子会社、東芝メディカルシステムズのキヤノンへの売却で最終合意した。また、白物家電事業の中国・美的集団への売却でも基本合意した。東芝メディカルの売却額は約6655億円。リストラに一定のめどをつけた東芝は18日に平成29年3月期の事業計画説明会を開き、最終損益で1千億円規模の黒字を目指す方針を表明する。
29年3月期からの3年間で合わせて約3600億円を投資し、記憶用半導体の新工場を建設することも正式に発表した。
キヤノンによる東芝メディカル買収は、台湾・鴻(ホン)海(ハイ)精密工業によるシャープの買収額と見込まれる5890億円を上回る大型案件となった。独占禁止に関する各国の規制当局の審査が終わるまで時間がかかり、3月末までに買収が完了しないとの見方が強かったが、財務体質改善を急ぐ東芝は売却益のうち、約5900億円を28年3月期決算に計上する方向で調整する。
新設した資本金3万円の特別目的会社が、東芝メディカルの株式をいったん保有し、各国当局の承認が得られ次第キヤノンの子会社にすることで合意し、17日に決済を完了。キヤノンと買収を競い合い、審査期間について東芝に質問状を出していた富士フイルムホールディングスは、「極めてトリッキーなやり方との印象を受ける」と不快感を示した。
新工場は三重県四日市市に建設し、容量を高めた「3次元タイプ」の新型半導体を本格的に量産する。