日本マクドナルドホールデングス(HD)は29日、東京都内で定時株主総会を開き、サラ・カサノバ社長兼最高経営責任者(CEO)らの再任を決議した。ただ、賞味期限切れ鶏肉問題や異物混入問題などに伴う業績不振の長期化について、カサノバ社長は「重く受け止めている」としたものの、株主からは「将来の展望が全く見えない」など不満の声も上がった。
カサノバ社長は「昨年後半から勢いを取り戻しており、今年は明るい一年になると確信している」とあいさつ。「回復を遂げて、中期的な成長を実現する」と述べ、平成28年以降の業績回復に意欲を示した。
業績改善に向けた具体策として、消費者からの意見聴取や不採算店舗の閉鎖などを説明。28年は引き続き品質管理を徹底するほか、500~600店を改装する計画を示した。ただ、既に発表した内容にとどまり、新味はなかった。
また、米国本社による日本マクドナルドHD株売却の進捗状況についても、株主から質問がなされた。だが会社側からは、明確な回答がなされなかった。