日本マクドナルドホールディングス(HD)が9日発表した2015年12月期連結決算は、営業損益が252億円の赤字(前期は67億円の赤字)、最終損益も347億円の赤字(前期は218億円の赤字)といずれも01年の上場後過去最大の赤字額となった。売上高は14.8%減の1894億円。使用期限切れ鶏肉問題と、ポテトなどへの異物混入問題で客離れが進んだことが大きく響いた。
この日、東京証券取引所で会見したサラ・カサノバ社長は「昨年後半から回復の勢いは増している。今年は回復基調をさらに加速させる」と強調。自らの去就については当面続投し、業績回復に取り組む姿勢を示した。16年12月期の通期業績予想は売上高は16.1%増の2200億円、営業利益は33億円、最終利益は10億円と利益ベースでは3期ぶりの黒字転換を掲げた。
カサノバ社長が回復の根拠として挙げたのが4日発表した16年1月の既存店の売上高と来店客数だ。売上高は前年同月比35.0%増、客数は33カ月ぶりに前年同月を上回る17.4%増と、一連の問題発覚後離れていたファミリー層なども戻ってきたと強調する。