三菱重工業、日立製作所、住友商事は30日、タイ国鉄からバンコク首都圏の高架鉄道「レッドライン」の鉄道システム建設を約1120億円で受注したと発表した。年内にも着工し、2020年の完成を目指す。
レッドラインはバンコク中心部のバンスーとバンコク北郊パトゥムタニ県ランシットを結ぶ26.4キロの北線と、バンスーとバンコク西部のタリンチャンを結ぶ14.6キロの西線の計41キロ区間。北線の土木建設は日本政府の円借款で、西線はタイ政府が自己資金で整備する。
3社は昨年7月、鉄道システム受注で基本合意していた。渋滞緩和に一役買う。
受注したのは鉄道システムの設計から建設までで、三菱重工は信号、通信などのシステム設計や調達を手掛ける。日立は約130両に上る車両をシステムとして納入し、住商が交渉と工事などの据え付けを行う。タイでは今夏開業予定の高架鉄道「パープルライン」車両システムも丸紅と東芝、JR東日本が共同受注している。